石橋湛山賞

2008年(第29回)の授賞作

原田 泰氏 (大和総研チーフエコノミスト) 
『日本国の原則――自由と民主主義を問い直す』
(日本経済新聞出版社 2007年4月刊)

 2008年度・第29回の「石橋湛山賞」(石橋湛山記念財団主宰、東洋経済新報社協賛)は、大和総研チーフエコノミスト・原田泰氏の『日本国の原則――自由と民主主義を問い直す』(日本経済新聞出版社、2007年4月刊)に決定いたしました。全国の有識者からご推薦をいただいた約50編の著作・論文の中から、厳正なる審査を経て選考されました。

 授賞作は明治以来の経済社会の発展は「自由と民主主義の原則」にあるとして、その対極=原則を踏み外したのが「戦前の官主導、とくに軍主導の統制経済」であるとする。その論証を、各時代の政治思想・社会思想を点検することによって組み立てた、日本経済発展史にもなっています。

 その「自由な社会」の貫徹という歴史観と議論は、自由主義・民主主義・国際平和の可能性を追求し続けた石橋湛山の思想にふさわしいものとして、評価されました。