ヒューマンイノベション・フォーラム リポート グローバル新時代に向けた「人と組織」の新しいかたち
制作・東洋経済広告企画制作部
パネルディスカッションも盛況
フォーラムの最後にはパネルディスカッションが行われ、グローバルカンパニーとして知られる3社が参加し、「グローバル人材育成への取り組み」などについて議論が交わされた。
連結子会社178社、グループ従業員数が5万名を越えるAGC旭硝子からは、平田泰稔氏。2002年からグローバルカンパニー制による経営に取り組み、グループ経営人材マネジメントの全体スキームとして「AGCInstitute」などを展開している。連結子会社143社、世界45工場で生産し、ワールドワイドに製品を提供しているコマツからは、日置政克氏。日本に軸足を置いたグローバル連結経営を貫いており「The KOMATSU Way」(心構え、価値観、行動指針)をグループで共有している。世界80カ国に現地事業所があり、180カ国の販売先を持つP&Gの日本法人であるP&Gジャパンからは、臼田美樹氏が参加した。日本法人の社員国籍は23カ国に および、英語が公用語である。「社員こそが成功の礎」と宣言し、高度な人材戦略には定評がある。
そのほかにも「日本人社員の課題」「現地化やリテンションの課題」「異文化コミュニケーション」に対し、さまざまな見解が示された。「メンタルヘルス」への対応については、繊細な問題で抜本的解決は難しいが、「仕事に対するエンゲージメントを高めることが大切」「グループで行う仕事を取り込むことも予防につながるのでは」といった熱い議論が展開され、参加者は最後まで真剣に耳を傾けていた。