経済危機は世界に何をもたらしたか

伊藤 元重著
2009年11月27日 発売
定価 1,760円(税込)
ISBN:9784492395226 / サイズ:サイズ:四六判/ページ数:240

【内容紹介】




世界経済の大きなトレンドを見ることなくして、日本経済の先を読むことはできない。日本経済は今、どういう方向へ向かっているのか。世界金融危機は経済の勢力図をどのように塗り替えていくのか。本書は欧米、中国、東南アジアなどさまざまな地域に目を向け、それらが抱える問題の現状と行方を考察していく。



米国経済は住宅バブル崩壊で大きな打撃を受けたが、ずば抜けた国際競争力を有する企業を数多く抱えるなど多様な面を持ち、その潜在力の評価はたやすくはない。半面、市場中心の経済がグローバルに浸透し、先進国以外にも成長のチャンスが広がっている。世界経済の多極化はどのように進展していくのだろうか。そうした中で環境問題や途上国の貧困など、新たな問題も浮上している。その解決をめぐる技術開発競争や国際的な貢献は、日本経済の将来とも大いに関連している――。世界経済のダイナミックな動きがわかりやすい文章でクリアに示される。

商品を購入する

概要

金融危機を経て、グローバル経済が抱える問題が明らかになった。なぜそうなったのか、経済メカニズムの解説を交えて示す。2010年代の日本経済を展望するための必携書。

目次


第1章 なぜ世界金融危機が起きたのか
第2章 日本の貿易収支が赤字になる日?
第3章 台頭する中国、変貌する中国
第4章 米国の一極体制は終焉するのか
第5章 欧州通貨統合の功罪
第6章 為替レートに振り回される日本経済
第7章 東南アジアとの絆をどう強めるのか
第8章 グローバル経済、次のチャレンジ    

 

著者プロフィール

%IMAGE_ALT_PHOTO%

伊藤元重
いとう もとしげ

東京大学経済学部卒.1979年米国ロチェスター大学大学院経済学博士号(Ph.D.)取得.専攻は国際経済学.1996年より東京大学大学院経済学研究科教授,2006年2月より総合研究開発機構(NIRA)理事長,現在に至る.2007年から2009年まで東京大学大学院経済学研究科研究科長(経済学部長).(特非)金融知力普及協会理事長,政策分析ネットワーク代表.


『危機を超えて――すべてがわかる「世界大不況」講義』(講談社,2009年),
『キーワードで読み解く経済』(NTT出版,2008年),
『伊藤元重の経済がわかる研究室』(編著,日本経済新聞社,2005年),
『ゼミナール国際経済入門 改訂3版』(日本経済新聞社,2005年),
『はじめての経済学(上・下)』(日本経済新聞社,2004年)
など著書多数.