「不良」社員が会社を伸ばす

太田 肇著
2010年9月28日 発売
定価 1,430円(税込)
ISBN:9784492532782 / サイズ:サイズ:四六判/ページ数:192


異色のキャリアは人材の宝庫


 

 有名大学卒の模範的な社員で固める大企業が低迷しているいっぽうで、元暴走族、元ヤンキーなど元「不良」だった社員が活躍している会社が目立つ。



 不況で多くの会社が元気を失い、わが国全体が右肩下がりの傾向にあるなかで、「不良」がイキイキと働いている会社は活気があって業績もよい。それには理由がある。IT化やソフト化によって今、能力やモチベーションの価値が逆転する〈能力革命〉〈モチベーション革命〉が起きているからである。



 革命が起きると価値が逆転し、主役は交代する。新しい能力と本物のやる気を備えた元「不良」社員がリーダーとなり、与えられた仕事をそつなくこなす「優等生」社員が仕えるという関係が普通になるかもしれない。



 企業としては、「不良」の中から磨けば光る原石(優秀な人材)を見出し、活躍の場を与えることだ。とくに承認欲求が人一倍強いにもかかわらずそれに飢えている彼らは、認められる機会を与えることで「超優秀社員」へと化ける。そして彼らが活躍することによって、会社全体の空気が変わり、活力を帯びてくる。日本企業の弱点だった減点主義で後ろ向きの組織風土に風穴が開くのである。



 企業としてどんな人材戦略をとるべきか、「不良」を活かすにはどのようなマネジメントが有効かを述べる。


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概要

元気のない「優等生」社員に替わり、元暴走族などの社員が新たな価値を創造し会社を繁栄させる! 多くの事例から、逆境の時代を勝ち抜く人材戦略を解説。装丁画は『サラリーマン金太郎』。

目次


第1章 暴走族、ヤンキー、オタクが大化け
第2章 あぶれた「不良」たちは人材の宝庫
第3章 「不良」のやる気は「優等生」のやる気に勝る
第4章 こうすれば、「不良」が「優良」社員に化ける
第5章 「不良」が組織をポジティブに変える

 

著者プロフィール

太田 肇
おおた はじめ

同志社大学政策学部教授。
1954年生まれ。神戸大学大学院経営学研究科博士前期課程修了。京都大学経済学博士。国家公務員などを経験の後、滋賀大学経済学部教授などを経て2004年より同職。 専門は組織論、人事管理論。とくに個人を生かす組織や社会について研究。経営者、ビジネスマンなどを相手に講演やセミナーを精力的にこなし、マスコミでも広く発言している。

これまでに経営科学文献賞、組織学会賞などを受賞し、著書に『お金より名誉のモチベーション論』『承認欲求』『認め上手』(いずれも東洋経済新報社)などがある。