オリックス不動産 その1「アバターに無料で部屋を貸します」
大企業の参入の最前線をレポートする。第一回はオリックス不動産。5つのSIM(セカンドライフ内の土地)を購入しており現在、9月の開業に向け、急ピッチで開発作業を続けているところだ。
オリックス不動産でセカンドライフ進出を指揮している住宅統括部の永井哲也・住宅統括部課長代理と佐藤理恵氏にお話を伺った(↓もちろんリアル取材)。
トントン拍子で大規模開発へ
マンション業界では、新しくマンションを分譲する場合、そのたびに新しいウェブページをつくる。オリックス不動産も年に30ほどのウェブページをつくっており、その作業を担当しているのが、永井氏と佐藤氏だ。ヤフーなどのポータルサイトにバナー広告を出すなどの宣伝や、会員を獲得するためのウェブ上でのキャンペーンなども取り仕切っている。
そんな中で、永井氏がセカンドライフに注目したのは今年3月。「いち早くやるとパブリシティ効果があるし、オリックス不動産の認知が進む」(永井氏)と考え、あっという間に参入へ向けて動き出した。
具体的な狙いは、マンションの販売促進。3D空間内のモデルルーム見学を行った潜在的顧客を、現実世界のモデルルームへ誘導。成約へ結びつけていこうというものだ。目的がハッキリしないような参入例が多いが、オリックス不動産の場合、目的は明確である。
100名にマンションプレゼント
開発はTYOへ委託。マンション1戸の価格に相当するほどの予算を掛けて、大規模な街づくりに乗り出している。
オリックス島のランドマークはブルーミングタワーだ。チューリップ型の高さ700mのマンションである。「チューリップは環境にやさしい、というオリックス・マンションのコンセプトを象徴しています」(佐藤氏)

チューリップの花の中にはヘリポートがある。
2
マンション内を貫通するジェットコースター。

9月オープン時の目玉は、このブルーミングタワーの"分譲販売"だ。オリックス不動産に会員登録し、現実世界のマンション内覧会に来場したお客さんのうち希望者100名に、ブルーミングタワー内の部屋をプレゼントするのだ。
マグスルなどに打撃?
100戸を分譲するだけで終わりではない。その後も、より多くの住民に住んでもらうよう、さらにマンション分譲を行っていく予定だ。
オリックス島にあるのは、マンションだけではない。劇場、映画館、運動場なども設置し、全体が大きな街になる。また、矢印で示したSIMには、実際に分譲するマンションを忠実に再現した3Dマンションを建設する。建設作業の様子は公開するという。

興味は、住民を今後、どのような形態で住まわせるか、だ。最初の100名だけが無料で、その後は有料に切り替わるのだろうか。
「オリックス島のマンションに住んでいる方が現実世界で本物のマンションを買おうとしたとき、間違いなく選択肢のひとつにオリックス不動産が入ると思う。その結果、1軒でも2軒でも成約に結びつけば、すばらしい成果だと思う。」「実際のマンション販売にプラスになればいいので、オリックス島のマンションには基本的にタダで住んでもらおうと考えています。そこで、多少のリンデンドルを稼いでも仕方ありませんから」(永井氏)
私見だが、マンション自体は無料にしておき、部屋の中でものづくりを行いたい人からは、「10プリムにつき月100円」など、有料サービスメニューを用意しておくのも手ではないだろうか。部屋をカスタマイズできるようにしなければ、住民は居着かないはずであり、一定の自由を許すことも重要だろう。
さらに、つくったオブジェクトを売りたい場合に、格安で店舗を置けるようなショッピングモールをつくれば、住民の人気は高まるだろう。
自分専用の部屋が無料で借りられる−−このインパクトは大きいだろう。有料で住民に土地を貸し出しているマグスル、メタバーズなどは大きな打撃を受けることになるかもしれない。
その2へ続く
投稿者: Nihonbashi Writer 日時: 2007年08月03日 17:54 | パーマリンク| 最新ニュース
