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《東洋経済・エコノミスト景況感指数》先行き景況感が過去最低に、11月調査 - 08/11/29 | 18:00

 民間エコノミストが足元と先行きの景況感を判定する「東洋経済・エコノミスト景況感指数」11月調査は、「先行き(6カ月先)」で前月比8.8ポイント低下の7.3と、91年10月調査開始以来最低の水準となった。これまでの最低は「9.11」米国同時テロ直後の2001年10月の8.8だった。エコノミスト31人中11人が見通しを下方修正、5段階評価の最低「悪い」とした人は前月の13人から22人に急増した。一方、「足元」も前月から9.6ポイント低下し8.9と、02年以来の1ケタ台に落ち込んだ。

米国発金融危機の打撃が実体経済にも確実に広がりつつある。08年7〜9月期の実質GDP成長率が2四半期連続のマイナスになったほか、株価の低迷を含め日本経済の先行きを占う経済指標が軒並み悪化。このことが悲観論に拍車をかけているようだ。

 9月の景気動向指数(内閣府、CI、05年=100)の先行指数は89.4と2カ月連続で90台割れとなった。足元を示す「一致指数」より「先行指数」が低い水準で推移していることが今回の特徴で、エコノミスト景況感指数もこれに沿った動きとなっているが、先行き見通しの超低水準は景気後退の長期化を示唆しているといえる。

日米の政策対応への評価は

 政府は10月末、追加経済対策を決定したが、この内容についてエコノミストに総合評価してもらった。100点満点で平均47点と、及第点に届かない厳しいものとなった。低評価の最大の要因は「定額給付金」である。最も評価できない施策として29人中21人の7割強があげている。「具体的支給条件さえ固めないまま打ち出して迷走」(みずほ証券チーフマーケットエコノミスト・上野泰也氏)し、「消費刺激効果が削がれた」(東レ経営研究所チーフエコノミスト・増田貴司氏)ことは失策と言わざるをえない。

 一方、評価できる施策として「中小企業向け保証枠の拡大」(12人)、「金融機関への資本注入枠拡大」(6人)、「住宅ローン減税」(4人)、「成長力強化税制の導入」(3人)などが挙げられた。いずれにせよ、早期実現が求められる。
 
米国ではオバマ新政権が誕生することになったが、これによって日本経済にもさまざまな影響が予想される。エコノミストは当面何に注視しているのだろうか。

 景気対策と金融危機への対応が喫緊の課題であることには異論はない。「これまでにオバマ氏が表明した景気対策を踏まえれば、一定の経済押し上げ効果が期待でき」(富国生命保険シニアエコノミスト・森実潤也氏)、日本経済も輸出増等でプラスの影響が出る。

一方で、「保護主義的な貿易政策」(住友信託銀行エコノミスト・花田普氏)への警戒感も少なくない。さらには「ドル高政策の放棄」(クレディ・スイス証券経済調査部長・白川浩道氏)ともなれば、日本の輸出型産業は大きな影響を受ける。雇用問題を含めた米自動車ビッグ3への対応いかんでは、「日本メーカーにマイナス」(SMBCフレンド証券客員ストラテジスト・忠田公夫氏)となる指摘もあった。

東洋経済・エコノミスト景況感指数は民間エコノミスト約30人の景況感を「良い」から「悪い」の5段階で調査、その判断値の平均をとって算出したもの。1991年以降月次調査として行っており、国内におけるエコノミストのコンセンサス調査の先駆け的存在。

■東洋経済エコノミスト景況感指数


(野津滋 =「東洋経済 統計月報」編集部)
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