【法人企業統計】設備投資は前年同期比24.8%減、設備過剰感強く先行きも回復緩慢か(2) - 09/12/03 | 12:28
また、経常利益は全産業が前年同期比32.4%減の6兆9745億円で9四半期連続の減益。製造業が69.3%減の1兆2632億円、非製造業は7.8%減の5兆7114億円だった。製造業では情報通信機械、鉄鋼業の赤字が足を引っ張り、非製造業では建設業、物品賃貸業が増益の半面、運輸業・郵便業、卸売業・小売業が2ケタの減益を記録した。
調査をまとめた財務省財務総合政策研究所調査統計課では、「売り上げについては、海外経済の動向、政府の経済対策の効果によって、前年同期比でマイナスだが、減少幅が縮小した業種もある。経常利益については、もっぱらコスト削減努力の効果が働いた形でマイナス幅が縮小。設備投資については、厳しい状況で前年比大幅なマイナスが続いている。主要3項目を見て総括的判断をすると、『法人企業は依然厳しい状況にある』」と基調判断を変えていない。
確かに経常利益は前四半期の53.0%減益から減益幅が大幅に縮小している。輸送用機械の黒字転換に加え、情報通信機械や電気機械、鉄鋼で赤字幅が大きく減少した。在庫調整の進展やアジア向け輸出の持ち直し、エコカー減税などの経済対策効果が働いたといえる。建設業の黒字転換も公共事業の前倒し執行の効果が大きいと見られる。ただ、昨今の円高や雇用不安、ボーナス大幅減額などによる国内消費の停滞など、先行きの不安要因も多い。
設備投資の減少率は前期から再び拡大している。前期比ベースでも減少が続く。設備過剰感が高止まりしており、企業の投資意欲の減退に歯止めがかからなかった。今後についても、「企業収益の回復傾向が続くことから年度後半には減少に歯止めがかかるだろうが、設備過剰感は根強く残り、回復は緩慢なものにとどまると予想される」(第一生命経済研究所)といった見方が多い。
(中村 稔=東洋経済オンライン)
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