資産運用・投資信託

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「双方的対話」を通じて、企業と生活者が企業価値を創るコモンズ投信――新たな投信のあり方に挑む(第2回)(1) - 09/01/27 | 15:00

――企業との「対話」を重視されています。アクティビストとの違いとは?

澁澤健会長 アクティビストといわれるファンドもいくつかありましたが、彼らに功績があるとすれば、一つひとつの企業をみて、経営者と対話をしながら価値を高めていこうという点にあったと思います。ただ彼らの手法にも機能した時期、また投資先に適切な時価総額があったと思います。アクティビストファンドの投資家の期待は「今年、いくら儲かったの?」ということだと思います。そうなると、ファンドには収益を早く獲得するというプレッシャーがかかりますので、一般論でいうと「急いでしまう」わけです。そうなると、経営者から見ると、時間軸が合わなくなり、ファンドが煙たい存在になってしまうことが少なくないと思います。

 一方で、日本でも、友好的なアクティビストとしてやっているファンドもいくつかありますし、マネジメントコンサルティングとファンドを融合したような戦略をとっているところもあります。われわれは生活者の目線で対話をしていきたいと思っています。「30年という目線でじっくりと企業価値をお互いに創っていきましょう」という投資家のおカネに入ってもらいますので、経営者と時間軸や目線は合うと思っています。積極的に対話して、価値をいっしょに創っていくという意味で、われわれは非常にアクティブです。売り買いを頻繁にするということだけがアクティブファンドではありません。

――具体的に、企業と生活者のどのような「対話」の場を用意されるのでしょう。

澁澤 経営者とわれわれの受益者である生活者の接点を多く持ちたいと思います。経営者に来て頂いて生活者と対話ができればすばらしいことですが、それができないとしても、われわれを介して対話をしていただく、もしくはインターネットを活用するなどを考えたいですね。IR担当者だけでなく商品開発の担当者などさまざまな会社の方々とお客様である投資家との接点を作りたいと思っています。セミナーなり、ネットを使ったり、また工場を見学させて頂けるならばそれも実施したい。企業と対話を進める中で、どうすればお互いにうまくウィンウィンの関係が創れるかを模索したいですね。

――ファンドの収益分配や信託報酬、また販路に対する方針は?

澁澤 スキームとしては分配も可能なスキームになっていますが、原則、分配は行わない方針です。長期投資の醍醐味は複利であって再投資です。それをしないでおカネをお返しする投信は、マネーマネージメントとしてはひとつの商品であって否定するものではありませんが、長期投資向きのファンドではないと思います。出口で信託財産留保金として手数料を取る投信も多いですが、われわれのファンドではこれを徴収しません。もしおカネが必要であれば、罰金なしで、いつでも引き出していただければよいと考えています。

 信託報酬も残高が増えれば段階的に下がっていきますので、その点も通常の分配型投信とは違うところだと考えています。信託報酬は当初は税抜き年率で1.15%ですが、純資産総額の増加に伴い段階的に低減し、3000億円を超えるところになると0.73%まで下がっていきます。残高が増えれば、より投資家の方に還元をする形を考えています。販売手数料もノーロード(無料)です。

 販売は基本的に直接販売を考えています。われわれのコモングラウンド、コモンバリューを共有していただき、双方的に対話するということが大事ですので、販売会社の方が入ることで、投資家との接点がなくなってしまうのは好ましくありません。また当然ながら、われわれも投資家も収益獲得を目指しますが、「儲かりますよ」というような形では、押し売りして欲しくないという考えもあります。そこのところがきちんとわかったうえで、コモングラウンドに立っていただける販売会社さんがいらっしゃるのであれば大歓迎します。直販を原理主義的に考えているのではありません。また、手数料などの安さ勝負のために直販というのでもありません。それよりも、たとえば「自らが大切に作った野菜を直接、消費者へお届けします」といった意味での直販なのです。

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