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ウォーレン・バフェットであっても、常に正しい保証はない――岩崎日出俊・インフィニティ代表取締役(第2回)(2) - 09/03/05 | 10:00



トヨタという会社をどう見るかですが、キャッシュフローを2兆円稼ぎ出していた数年前であれば、それが維持できていれば8000円でも株価は高くなかったでしょう。ただ、ここ数年、アメリカの戦略を間違うなど問題がありました。中枢にいても現場の情報が伝わるというのが、正しい経営だと思いますが、新社長の豊田章男氏が「現場に一番近い社長でいたい」と語っているのは、そうでない部分があったからでしょう。そもそも自動車産業は、恐慌というものに対して極めて弱い業種であるのです。恐慌においては、住宅と自動車が引っ張って経済が悪くなります。ただ、10年後、どこが勝ち残るかと見た場合に、トヨタが筆頭候補であることは確かです。企業は経営者によっていかようにも変わります。新社長次第では、投資家は期待ができると思います。

――世界経済の先行きをどう読みますか。

世界がこれから回復に向かうのか、それとも今のようになべ底のように悪いままなのか、さらにもっと悪くなるのか、2009年が分岐点となります。そのカギを握るのは米国です。もっと悪くなるというのはドルが大暴落する、さらには各国で通貨自体が大暴落を起こすという事態ですが、そうなると人類はいまだ経験したことのない悲劇に向かうでしょう。

ただ、私は楽観的かもしれませんが、7割の可能性で、オバマの政策が上手くいき、米国中心に世界経済は回復に向かうと考えています。

――個人投資家に対する処方箋とは?

どう考えてもデフレになるのですから、一番やってはいけないことは借金をすることです。それから、今こそきちんとおカネを預金で持つことですね。皆が銀行預金にしてしまえば、合成の誤謬に陥ってしまうので、政策はそうならないようにしないといけません。ただ、個人としては、まず自分を防御することが先決です。

「落ちてくるナイフは拾うな」とは西洋の格言ですが、これも最も成功したファンドマネージャーといわれる、ピーター・リンチの言葉でもあります。今回もリーマン破綻による株価下落の後、落ちてくるナイフを拾いにいったら大ケガしたでしょう。ただ、同時にリンチは、「落ちた後に跳ね返ってきたところをつかめ」とも語っています。そのようにゆとりをもって、投資をしても決して遅くないのではないでしょうか。

(プロフィール)
岩崎日出俊
1953年、東京都生まれ。早稲田大学政経学部卒業後、日本興業銀行に入行。スタンフォード大学経営大学院で経営学修士取得。1998年より2003年までJ・Pモルガン、メリルリンチ、リーマン・ブラザーズ証券会社にてマネージング・ディレクターとして企業の合併・買収の最前線で指揮を執る。現在、経営コンサルタント会社「インフィニティ」代表取締役。『サバイバルとしての金融』『投資銀行』『リーマン恐慌』などの著書がある。

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