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この円高はグローバル化催促相場――今こそ必要な「てんでんこ」の姿勢(1) - 11/08/26 | 16:13


岡本和久 I-Oウェルス・アドバイザーズ社長


 急激な円高が進んでいます。私はこの円高が、本来ならずっと前に市場から退出すべきであったゾンビ企業に、致命的打撃を与えるキッカケになるのではないかと思っています。一方で、この円高を味方につけ果敢にチャレンジしていく企業は、すばらしい成長のキップを手に入れることになるでしょう。その意味では、まさに日本の産業は本格的な淘汰の時代に入ったということになります。

 今年の震災は、いろいろな意味で、企業にも民間企業にも多くのレッスンを与えてくれました。その最大のものは、個人も企業も「自分の身は自分で守らなければならない」ということです。同時に、公的部門の無力さもみんなが痛感しました。これは政党とか、リーダーの問題ではなく、公的部門そのものの弱体化の結果なのです。
 
 なぜ、弱体化したかと言えば、これまで民間部門があまりに公的部門に頼り過ぎていたからです。さらに、広い意味で公的部門とその周辺を形成している政・官・財・学などのピラミッドも、全体としてあまり役には立たないことが明確になりました。母艦が危ないのだから、そこにつながっている船も大揺れになるのは当然です。

津波てんでんこ

 歴史上、何度も、何度も大津波に襲われた三陸海岸には、「津波てんでんこ」という言葉があります。その意味するところは、「津波が来たら親兄弟のことさえ忘れて、自分一人で高台へ逃げろ。他人を助けられなくても決してそれを気にすることはない」ということだそうです。全員が自分の身を守るための行動をとることこそ、全体としての生存確率を一番高めることなのだということを、経験的に知っていたのでしょう。

 日本はいま、グローバル化という大きな津波に襲われています。ですから、それぞれの企業が自ら生き延びることを最優先して、行動をとっていけばいいのです。そんな時に、この円高は貴重な武器となるでしょう。

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