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世界の民衆の反乱を招いた「危機の玉突き」――危機の回避が次の危機を生む(1) - 11/12/28 | 16:10


岡本和久 I-Oウェルス・アドバイザーズ社長


 波乱の2011年も終わろうとしています。ここで少し長期的に見た現在の立ち位置を確認しておきたいと思います。

 1990年代に入り、世界は大きな曲がり角を迎えました。ベルリンの壁が崩壊し、ソ連が消滅。冷戦構造が終わりました。中国政府も大きく舵を切って改革開放路線に進み、資本主義的な論理が世界を支配し始めました。

 さらに90年代の中頃からパソコンやインターネットの普及が進み、各家庭に1台ずつパソコンがあるという夢のような話が現実になるのをみな実感しました。この夢が90年代末にかけてITバブルを発生させます。しかし、高成長で超優良と思われていた企業が、実は粉飾決算をしていたというようなスキャンダルが噴出し、バブルはあえなく崩壊。世界の株式市場は大暴落に見舞われました。景気も低迷し、各国政府は大幅に金融を緩和し、世界規模での大不況を食い止めました。

 それが実は次のバブルのタネだったのです。実体経済はそれほど強い回復をしなかったのですが、カネの量が大幅に増えた。一方でグローバル化が急速に進み世界経済は新たな局面に入りました。世界がフラット化しBRICsに代表される新興国が急成長をしました。グローバル時代の到来という夢が現実に実感されるようになったのです。

 夢が本格的に収益に貢献するのはずっと先の話だったのですが、過剰流動性は夢を買い、資産の価格だけを高めることになりました。言い換えれば、資産の価値は増えていないのに価格だけが上昇を始めたのです。ある意味、世界中の投機家がグローバル化の到来という夢に酔いしれて、グローバル化に関連したさまざまな分野の資産を買いあさりました。そして、「上がるから買う、買うから上がる」というバブルのフィードバック・ループが形成されたのです。

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