『ソーシャル消費の時代』を書いた上條典夫氏(電通ソーシャル・プランニング局長)に聞く(1) - 09/05/22 | 10:33


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 日本経済の復活には個人消費の喚起が大事といわれる。本書は2015年を目安に日本の消費がどうなるか、大胆な予測を提示している。

――ソーシャル消費とは聞きなれない言葉です。

 オリジナルな言葉。これからの時代、消費行動はすべて社会につながる。いままでの個人消費、大衆消費という言葉では新しい時代の消費をとらえきれない。だからといって「社会消費」というと、社会が主語のようにとられ、強すぎる。ソーシャル消費にすればもともと消費は個人が主語なので、ふさわしいと。

 消費が変われば市場が変わり社会が変わる。いま100年に一度の危機といわれるが、消費が変わっていけば市場がよくなり社会がよくなっていく。その展望を示したかった。

――消費に大きな変化が起こっているととらえているわけですね。

 こうした時代に、かつての個に基づく自分の価値観のみに立脚した閉じた消費者像はありえない。求められるのは従来の「個、量」ということではなくて、「絆、質」を重視した新たなソーシャル消費ということだろうと。そのソーシャル消費は消費そのものを通して世界とも大いにかかわっている。その消費がまた社会をつくり、より豊かな歴史の礎を築くという時代になってきたと認識している。

――新しい消費者像は独自調査の結果ですね。

 調査した。たとえば地球環境への配慮意識の有無では、日常生活において環境に負荷を与えたり、資源エネルギーを無駄にしたりしたと思っている人は6〜7割に達している。また、いわゆる「グリーン消費」「環境エコ消費」を確実に意識している。さらに環境や社会によいこととして、繰り返し使える買い物袋やハシ、PETボトルを持ち歩き、充電式電池も使うなどといった、大量生産・大量消費ではない社会や環境を意識する消費行動がすでに出始めている。

 生産する側の企業に対しても、環境に配慮している会社には8割近くが共感している。配慮していない企業はおかしいと思う、企業としてそうするのは当たり前という人が過半数を超えている。これは環境に対するわかりやすい例だが、たぶんに自分の消費を社会の一員の自覚で変えているのだろう。
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