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オーウェル『動物農場』の政治学 西川伸一著 - 10/03/16 | 08:00


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 『一九八四年』や『カタロニア讃歌』で知られるジョージ・オーウェルの傑作『動物農場』は「社会主義」ソ連の現実に対する強い幻滅が執筆動機となった。スターリン独裁の恐怖とともに、権力はどのようにして絶対化し、腐敗していくかを戯画化して描いた逆ユートピア小説として、今なお根強い人気がある。

 『動物農場』からほどよく引用しつつ、その思想的、政治学的意味を吟味し、現実の歴史に重ね合わせようとする著者の狙いはほぼ成功しているように思える。無味乾燥な学術書とは異なり、時に饒舌と思えるほど多彩で平易な叙述は飽きさせないし、政治学の入門書として効果的かもしれない。

 言語支配、特権階級、英霊、優性思想、敵の発見、非決定権力、構想力の欠如、慣れの怖さ、など政治学上のテーマが史的事実、現代政治を材料に解明される。「哲人政治」とプラトンの一節など短いが考えさせられた。事項・人物(+動物)索引もある。(純)

ロゴス 1890円

  

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