学生時代の学び方

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(第7回)誰も語らない、新卒採用市場の深刻で根深い問題(2) - 08/05/28 | 16:45


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 「1to1マーケティング」というターゲットを絞り、ターゲットにあわせたアプローチを取る手法が世間では当たり前になっているのに、新卒採用業界では未だにマスマーケティングが主流だ。それは、企業と学生の間に入る採用支援の業者にとって、「たくさん集めて、たくさん落とす」手法のほうがお金になるので、巧みに真実が隠されているのだ。

 「いい人を採用しようと思ったら、たくさんの人を集めないとダメですよ」

という意見を述べる「自称」採用コンサルタントのなんと多いことか。業界で当たり前のように語られている話ではあるが、私はこの意見が諸悪の根源であり、ひいてはミスマッチを生じさせている原因にもなっていると思う。

 インターネットが普及しておらず、自由に企業についての情報を調べることができなかった時代(今となっては、記憶も曖昧な遠い昔の話だ。)は、「たくさん集めて、たくさん落とす」採用活動が有効だった時代もあっただろう。しかし、その時代のモデルを引きずり、結果として、ターゲットでない学生をわざわざお金をかけて集めて、お金をかけて落としている。なんと無駄で、失礼なことか。
 説明会では、企業理解度の低い学生のために、わざわざレベルを下げて話をする必要が出てくる。結果として、志望度が高く、よく調べてきている学生にとっては、つまらない話に終始し、志望度が下がってしまう。面接の場では、志望度の高い人も低い人も同様に面接しなければならないので、面接官は消耗する。たくさん集めることで、本来のターゲットが取れなくなっている可能性がおおいにあるのだ。

 成長意欲。専門知識。ビジネスへの興味・関心。社員からの推薦。ターゲットを絞り、ターゲットとなる人材に時間をかける。これがインターネットが普及した現代の採用活動のあり方だと思う。
 知名度が低い企業で採用活動を行っておられる人事の方は、「とはいっても人に会わなきゃ」と思われる方も多いだろう。そういう企業の採用担当の方であっても、やみくもに500人集めるのではなく、工夫して、ターゲットに合った人材50人と会い、そこから5人採用する。そういう採用活動を目指されるべきだ。実際に、そのような採用活動を行い、優秀な人材で新入社員を固めているベンチャー企業、中堅企業は数多く存在し、どの企業も一様に伸びている。

 次回のコラムでは、今回呈示した問題に関して、もう少し掘り下げ、独自に調査したデータと共に考えてみたい。実際、1名満足のいく学生の入社を決めるのに、何人接触すればよいか。他社に比べ、自社の採用活動は効果的に機能しているのか、していないのか。そして、何故そのような現象が起きているのか。考えるきっかけとなっていただければと思う。

福井信英 福井信英(ふくい・のぶひで)
慶應義塾大学在籍中にジョブウェブと出会い、インターンシップ生として働き始める。
大学卒業と同時に(株)日本エル・シー・エーに就職。経営コンサルタントとして、学校法人のコンサルティングに取り組んだことをきっかけに、2003年3月に(株)ジョブウェブに転職。
現在、新卒事業部の事業部長として、企業の採用活動のコンサルティングや学生を対象とした各種リサーチ、教育研修コンテンツの作成に取り組む。
1977年生まれ。富山県出身。

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