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パナソニック、次世代テレビは“不戦敗” 重すぎた「プラズマ集中」のツケ《上》(1) - 12/02/16 | 12:03

 登場の瞬間、会場は歓声と拍手に包まれた。「われわれは(世界の)有機EL(エレクトロ・ルミネッセンス)の9割を造っている。培った経験がある」。世界最大となる55型有機ELテレビをプレス発表会でお披露目した韓国サムスン電子の担当者は、壇上で胸を張った。

 1月10〜13日に米ラスベガスで開催された世界最大の家電見本市「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」。毎年、電機メーカーがこぞって新製品を発表し、家電のトレンドを占う重要な場となっている。今年、最も話題をさらったのは、サムスンとLG電子の韓国メーカー2社だった。

 両社はそろって55型の有機ELテレビを発表。“夢のディスプレー”と呼ばれながらも、大型化が難しいとされた有機ELの量産化に初めて成功し、年内に発売する計画だ。サムスンとLGの出展ブースは終日混み合い、多くの人が有機ELテレビの美しい画面にくぎ付けとなった。ソニー幹部は「有機ELの3D画像の美しさに驚いた」と感嘆する。

 家電の王様であるテレビの製造は、高い画質と品質を誇る日本のお家芸だった。しかしブラウン管から薄型テレビに変わり、日の丸メーカーは劣勢に立たされる。背景には、製品のデジタル化を受けて、技術の差異化が難しくなったことがある。

 部品さえ買ってくれば、誰でも簡単にテレビを組み立てることができる。これが価格競争を巻き起こし、さらに円高の逆風で日本は不利な立場にある。日本のテレビメーカー関係者はそう窮状を訴えてきた。

 だが、こうした常套句はもはや通用しない。大型の有機ELテレビの量産化で韓国メーカーに先を越されたことで、技術力の差は歴然となったためだ。

 パナソニックの大坪文雄社長は、「サムスンはテレビをはじめとする端末がネットにつながり、コンテンツを共有できる。ウチもそうならなくてはと思うほどサムスンは印象的だった。有機ELについては、液晶やプラズマに代わりうると考えて開発を頑張る」と意気込んだ。が、その翌日のパナソニックの株価は下落。市場に熱意は伝わらなかった。

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