06年に始めたe託販売サービスも、摩擦を避ける設計だ。アマゾンは出版社からの引き取り価格を定価の60%に設定しているが、70%に設定しても十分に稼げるはずだ。が、そうすると大手出版社までもがアマゾンとの直取引を始め、70%で商売をしている旧来の取次にとって真っ正面の敵になる。そこで、うまい落としどころに落ち着けた。アマゾンは今でも、トーハン以外のすべての大手取次と良好な関係を保っている。
摩擦を避けるためもあり、アマゾンジャパンはマスコミへの露出も控え、静かに振る舞ってきた。が、この先には「キンドル」が控えている。コンテンツを集めるための出版社との交渉、携帯電話キャリアとの交渉など腕力を試される。日本に根差し、ローカル拠点独自の活動をどこまで強化できるかも、“キンドル時代”に備えたアマゾンの課題である。

(週刊東洋経済)
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