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豊富な森林資源を生かす林業政策を、自立を促すインフラ整備が重要 (1) - 09/06/15 | 06:00

 「ほとんど唯一の自給可能な国産資源」と、ある大規模林地所有者は言う。日本は世界でも有数の森林国家だ。森林面積は国土の66%を占める2312万ヘクタール、蓄積量は40億立方メートルと、木材輸出国のスウェーデン(2753ヘクタール、32億立方メートル)やドイツ(1057ヘクタール、34億立方メートル)に引けを取らない。

 だが、日本の年間伐採量は1600万立方メートル。スウェーデンの5800万立方メートル、ドイツの6229立方メートルと比べるとあまりにも少ない。蓄積量もあり、年間成長量も8000万立方メートルと多い。にもかかわらず十分に活用されていないのが現状だ。

 森林はひたすら蓄積すればよいというものではない。適切に管理し、利用しなければ、管理コストが無駄になるばかりか、森林自体の荒廃を招きかねない。適切な間伐と、育成林の有効利用を継続的に行えば、森林は15年サイクルで再生し続ける。持続可能な森林経営が実現できる。

 国内の木材消費はここ10年間、8000万立方メートル内外が続いている。世界第3位の木材資源需要国だ。用途の5割は製紙、4割弱が建築材料などに使われる製材、残りがバイオマス燃料などだ。国内森林資源の年間成長量が需要量に匹敵し、理論的には自給率100%も可能なはずだ。それにもかかわらず、自給率はたった20%にすぎない。

魅力が乏しい国産材

 国産材の最大の需要先である製紙メーカーでは、日本の植林木の大半を占めるスギやヒノキといった針葉樹は好まれない。繊維が長く硬いためコメ袋などの重量袋をはじめとする特殊用途には向いているが、柔らかさやしなやかさが求められる印刷用紙などには向かない。一方、最適な用途である建材も、景気の波によって需要量が大きく変化する。

 日本の森林地域は急峻な地形のうえ、林業従事者が年々減少の一途をたどっているため、管理が行き届かず生産性が低い。木材価格は国際市場価格と連動するので価格が安く、事業者の安定供給のモチベーションを維持できない。安定供給されない資源をメーカーは嫌う。さらに、紙パルプ、製材を含む多くの工場が輸入材を中心とした経営政策に基づいて沿岸部に立地するため、山間部からの輸送コストは高くつく。

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