1948年設立の婦人団体、東京都地域婦人団体連盟(東京地婦連)の長田三紀事務局次長は「青少年の健全育成に長い経験をもつわれわれから見ても、民間の自主的な取り組みではなく、法規制を一律に強化する方法は青少年の保護健全育成に悪影響。また、先の戦争体験者を多く会員に持っており、表現の自由の大切さを強く認識している」と主張した。
ネット利用の教育に携わる尾花紀子氏は「規制を強化するとこは、結局、行政任せの意識を強めるだけ。東京都推奨の携帯を与えておけばそれでいいとなり、利用者が、自らネットや携帯の利用について学んで、子供の成長に応じて正しく使いこなす能力を高める努力を、かえってそぐことになる。推奨携帯を使ってトラブルが起こったときに保護者の免責となり、家庭教育の手抜きを生む。結果的に、子供に身を守る能力がつかないまま、かえってトラブルに巻き込まれることになる」と言う。
ネットのトラブル相談や、子供のネット教育を手がける団体らも「民間の自主的な取り組みがなければ、効果的な青少年の保護・育成はできない。行政の過度の介入は、こうした取り組みを萎縮させる」と反対の意見を表明した。
携帯サイトの運営体制などを審査・監視する業界団体、モバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)によれば、子供に携帯を持たせない(ように保護者を努力させる)条例を制定した石川県では、建前上、子供は携帯を持っていないことになるため、「子供に対して携帯電話の利用に関する教育・啓発活動を“やってはいけない”」といった認識も生まれているという。
新しいツールが登場するたびに不適切な利用方法が発達、「青少年の保護・健全育成」との関係が問題となる。とくにネット・携帯は2007年暮れから国レベルでの規制導入をめぐって大騒動になったばかりだ(青少年インターネット環境整備法が09年に施行)。
(丸山 尚文 =東洋経済オンライン)
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