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全国津々浦々に開花する「地方イタリアン」て何だ!?(2) - 08/06/23 | 21:00


 客層は「地元の方が9割。東京など遠方からが1割」(同氏)という。「地元のお客様からは、今まで知らなかった食材や、生産者の情報をいただくことも多い。これは地域密着の大きなメリットです」と話す。そんな積み重ねが、DANLOの料理を日々進化させている。

 DANLOはシェフが食材にほれ込んで、その産地に都会から移住し開業したケースだが、大都市に店を構えながら、魅力ある近郊の食材を発掘し、積極的に活用していく店もある。その店は横浜市中区、みなとみらい線・馬車道駅近くの「80*80(はちまるはちまる)」だ。

野村総研出身のオーナー 大都市でも「地産地消」

 このユニークな店名はズバリ、「店から80キロメートル圏内の食材を使う」というポリシーに由来する。食べ物を運ぶ距離を短くして、CO2など温暖化ガスを減らすというフードマイレージの考え方とも合致する。合鴨農法で作られた藤沢市の無農薬・減農薬米や、三浦半島の魚、茅ヶ崎近辺の減農薬野菜など、神奈川県の地のものが主体。遠方でも千葉や伊豆大島など80キロメートル圏内で収めている。
 
 この店のオーナーの赤木徳顕氏は、実は野村総合研究所の出身だ。

 「独立してベンチャービジネスを起こそうと、いろいろ模索しました。流通が専門だったことから、食のエキスパートに話を聞くことが多かったのですが、一般の食材には安全性などいろいろ問題がありすぎると感じました。それなら、自分で安全な食品を供給するビジネスを始めればよい、と思ったのがきっかけです」と転身のいきさつを話す。

 出発点は00年に始めた「まごころドットコム」という食品のインターネット通販事業。取り扱いは横須賀の魚や藤沢の米が主力だった。しかし、「地元でも藤沢米を知らない人が多い。合鴨農法をやっていたり、古代米(黒米)を作っていたりと、とても魅力的なのに。もっと多くの人に食べてもらって、よく知ってもらいたい」(赤木氏)。そんな思いから05年にこの店をオープンした。

 料理はカレーあり、海鮮丼、ビビンバありと、国籍にとらわれないその時々の素材を生かした料理。塩分控えめの薄味が特徴だ。弁当販売も行っており、健康と食の安全にことさら敏感な女性にファンを増やしつつある。ちょうど会社の昼休みに当たった取材中にも、弁当を買いに来るOLの姿が絶えなかった。

 地方に根を張りつつある若きシェフたちを、レストラン・プロデューサーの中村悌二氏は、「産直野菜や地モノを使った究極のこだわりを、彼らは持っている。彼らが掘り下げて、掘り下げて、たどり着いたところにみんなが興味を持ち、共感している」と見ている。地産地消レストランは単なるトレンドとしての、一過性のブームには終わらない――、そんな予感さえ感じさせられる。
(週刊東洋経済より)

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