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《プロに聞く!人事労務Q&A》年俸制の場合、割増賃金を支払わなくてもいいですか?(1) - 10/06/28 | 12:25


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回答者:社会保険労務士朝比奈事務所 朝比奈睦明

質問
 弊所では、入社5年目以上の社員を対象に年俸制を採用しています。年俸制なので、これまで時間外労働や休日労働に対して割増賃金を支払っていませんでした。同業他社も支払っていないようです。
 ところが最近になって、年俸制を理由に割増賃金の支払いを受けていない社員が、支払いを求めるケースが出てきたと聞きました。同業の中ではまだ問題になっていないようですが、今後、どうなるか心配です。
 年俸制であっても、割増賃金を支払わなくてはならないでしょうか? 管理職とそうでない社員との区別はありますか?(IT企業 総務部)
回答

 年俸制とは、1年間(翌年)に支払う賃金総額をあらかじめ決定し、支払いはこれを12等分もしくは賞与相当分を設定した場合は、13〜16等分する賃金制度です。たとえば、年俸700万円とし、賞与年2回各1カ月分であれば、700万円を14等分し、50万円を12カ月各月で支払い(600万円)、50万円を賞与方式で2回支払うような場合です。

 年俸制は、プロ野球選手に例えられるように、成果主義としての要素が強い賃金制度として多くの会社でも導入されていますが、運用を誤ると大ごとになりかねないので注意してください。

 年俸制により支払われる賃金は、所定労働時間の労働に対する基本賃金となるのが原則です。よって年俸制を採用しているからといって、会社が時間外労働もしくは休日労働を命じた場合に割増賃金を支払わなくていいというものではなく、実労働時間が法定労働時間(原則として、1日につき8時間もしくは1週につき40時間)を超えた場合は25%以上、法定休日出勤(1週につき1日もしくは4週につき4日)である場合は35%以上の割増賃金を支払わなければなりません(労働基準法第37条)。

 ただし、ご質問の「管理職」が労働基準法第41条に該当する管理監督者であれば、労働時間、休憩、休日に関する労働基準法の適用は除外されるため、時間外労働および休日労働に対する割増賃金の支払い義務はなく、成果主義として結び付けることにより年俸制を導入することに意味があるでしょう。ただし、管理監督者であっても深夜割増賃金は適用除外となりませんので、深夜時間帯(原則として22時から翌朝5時までの間)に勤務した場合の深夜割増賃金は別途、支払い義務が生じます。

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