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ミツバチが謎の減少で農家悲鳴、ぬぐえぬハチの需給悪化懸念(1) - 09/04/30 | 07:00


 「ミツバチの調達量が6割も減った」。千葉県のある農家は困り顔で話す。15年前からスイカの花粉交配にミツバチを使っており、例年、養蜂家からミツバチを20箱借りていた。しかし今年、調達できたのは8箱。スイカの作付けを5分の1に減らし、スイカ畑の一部は家族総出で人手による交配を行っている。作付け減少を補うため、単価が高いブルーベリーを植えたが、これにも交配にミツバチがいる。

 業界でミツバチ急減の実態が言われ始めたのは、昨年の秋以降。交配用ミツバチの販売業者は「調達状況は過去最悪。養蜂家からの仕入れも半減した」と嘆く。調達難からこの業者は販売価格を1・5〜2倍に値上げした。養蜂家のレンタル料も上昇しており、農家では“交配コスト”の高騰に頭を痛めている。

 農林水産省の統計では、2008年はハウス栽培に使われる花粉交配用ミツバチの数が1割強減少。現場の状況は深刻さを増しており、農水省も腰を上げた。全国各地の不足状況やミツバチ利用実態などについて、4月から情報提供を始めている。

輸入停止も影響か 不明の減少要因

 農家にとってミツバチは必要不可欠な「農業資材」だ。たとえばイチゴの交配では、ほぼ全量をミツバチに頼る。代わりに人手で行えばコストがかさむうえ、雌しべに花粉を均等につけられないため、いびつな形のイチゴが出来上がってしまう。店頭に並べられる丸く均等なイチゴを安価に、しかも大量生産できるのはミツバチのおかげでもある。利用する度合いは異なるが、メロンやナスなどミツバチは多くの作物畑で活躍している。有力な“働き手”が集めにくくなると、農家にとってはさらなるコスト増に見舞われてしまう。デフレのさなかで値上げ転嫁が難しい状況下、作付面積を減らすなどの対応に追われている。

 ただ、農水省による情報収集でも、ミツバチ不足の度合いは全国各地で大きな差があり、今のところ明確な原因もわかっていない。

 複数の要因が挙げられる中、主な要因として考えられているのが、卵を産む女王蜂の輸入停止の影響だ。日本では年間1万匹の女王蜂を輸入しているが、そのうち8割超を占めるオーストラリアに加えハワイでも伝染病が発生し、08年の輸入量はゼロになった。輸入減のほかに、日本国内の働き蜂が例年に比べて大幅に減少していることも響いている。ミツバチの多くは夏の繁殖期を北海道や東北で過ごすが、専門家によると昨年は一部の地域で2割以上減ったとの報告があったという。

国内のミツバチ取引の仕組み

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