Business 野口悠紀雄の「震災復興とグローバル経済――日本の選択」
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(第31回)テレビ赤字の原因は円高でなく垂直統合(3) - 12/01/23 | 12:03


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 なお、東芝は水平分業方式を採用している。ソニーは、合弁企業からパネルを調達する方式なので、疑似垂直統合と言われる。

 07年頃、どちらの生産方式が強いか、さまざまな議論があった。この頃は、垂直統合が優位との意見が多かった。しかし、この問題には、いまやはっきりした答えが出た。垂直統合モデルは敗北したのである。

 パナソニック大赤字の原因として、10年に姫路市で稼働した新工場があると言われる。シャープは、液晶テレビの代名詞だった亀山工場の大半を、中小型パネルの生産に転換するなど、大幅な戦略転換を図った。ソニーの赤字も、テレビ事業の採算悪化が原因である。日本メーカーだけではない。サムスン電子の液晶パネル部門は、ウォン安にもかかわらず、利益が出ていない。

全世界向け大規模生産で巨大EMSはコスト削減

 その反面で、ファブレス企業であるビジオの躍進はめざましい(ただし、収益性は公表されていないので分からない)。瑞軒科技や友達光電などのEMS企業も利益をあげている。07年頃に比べると業績は悪化しているし、水準も高いとは言えないが、低くすぎるわけでもない。

 スマイルカーブの理論では、製造段階の利益率は低いとされる。しかし、それは、両端との比較において低いということであって、絶対的な利益率が低いとは限らない。

 テレビ事業以外も含めて、エレクトロニクスメーカーの利益の状況を見ると、図に示すとおりだ。

垂直統合と水平分業の利益率の比較

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