自社の顧客満足度のレベルを 業界を横断して比較できる

 JCSIは従来の調査とどのように異なるのか。

 「JCSIは顧客満足度指数を業界横断的に比較できる点に大きな違いがあります。日本版独自の調査項目を加え、発祥の米国版CSIよりさらに精度が増したと自負しています」と小川氏は説明する。

 たとえば、個別企業の顧客調査では、コアユーザーを中心に利用時点の個別満足度を聞くことが多い。ライトユーザーまで含めた顧客の全体像を捉えることが難しく、また一回の経験に影響され変動要素が大きい。一方、ブランド調査などでは、調査対象は利用経験のない一般者が多く含まれるため、企業のイメージを聞くだけに終わってしまう。

 さらに課題があるのは、これらの調査の場合、他の業種も含めたサービス産業全体の中で自社の顧客満足度がどのレベルにあるかがわからないことだ。

 その点でJCSIは、設問はどんな業界でも共通でそれを指数化しているため、業界横断的な比較・分析が可能になる。つまり、顧客満足度における自社や業界のポジションを客観的に見ることができるのだ。

 「他業界の優良企業をベンチマークすることもできます」と小川氏。  興味深い調査結果も出ている。サービス産業生産性協議会が先に公表した資料によれば、業界として最も高い顧客満足度を得たのは通信販売業界であり、逆に最も低い評価となったのは携帯電話業界であったという。

業界別顧客満足度の得点分布状況
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