位置情報、アクセスログ、つぶやきなど、新たなビジネスチャンスの源泉とも言われるこのビッグデータを
いかにビジネスに活用していくかに企業から大きな注目が集まっている。
そんな市場ニーズを背景に、NTTコミュニケーションズが、関連するグループ企業のオンラインマーケティング事業を統合し、 新たにNTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社を設立した。
ビッグデータ解析を顧客とのコミュニケーション、マーケティング、CRMの変革に
生かしていく仕組みをワンストップで提供してくれる頼もしい存在である。
Twitter社との戦略的提携も発表され、全ツイートのリアルイタイム解析サービスの準備も進められている。
3本の柱でビッグデータ時代のオンラインマーケティングを支援
同社は、NTTコミュニケーションズ、NTTナビスペース、NTTレゾナントおよびデジタルフォレストで展開していたオンラインマーケティング関連事業を統合して誕生した新会社。10月1日に150名の体制で、営業を開始した。
ビッグデータ時代の企業のオンラインマーケティングとグローバル展開を支援するため、同社は次の3領域を事業の柱としてソリューションやコンサルティングを提供していく。
一つ目は、顧客に関わるビッグデータの源泉となる「マルチチャネル顧客接点の構築」。二つ目は、その顧客接点への集客やCRM(Customer Relationship Management)にソーシャルメディア対応を加えた「ソーシャルCRM」。三つ目は、オンライン接点を通し蓄積された顧客に関わる「ビッグデータの解析」とその活用を支援する「ビジネスインテリジェンス」の提供だ。
国内最大級での顧客の声分析
Twitterによる国内のつぶやき(ツイート)は、一日あたり数億。まさに生活者の生の声といえる。同社は先日発表したTwitter社との戦略的提携により、このツイートを全量取得する。そのうえ、国内ブログの90%以上のデータと検索エンジンgooのキーワードも加え、まさに国内最大級のクチコミをリアルタイムで解析・提供する「BuzzFinder(バズファインダー)」は、注目のサービスだ。わかりやすい画面表示によって、企業のさまざまな担当者に、迅速な状況把握と解析結果の提供を可能にした。
またクチコミ数の傾向から異変を検出すると、担当者にメールで通知する「アラート通知オプション」によって風評・炎上対策も行えるというから、風評リスクを監視する担当者にとっても強力な武器になる。
さらに同社では、アクセスログを活用した顧客分析・競合分析や、複合データソースのマルチデータ解析も行っていく。またこれら定量的な分析に加え、国内最大級となる「約200万人のモニターパネル」を有したオンラインリサーチによる定性分析も提供。今回の統合により集結した約50人のプロフェッショナルチームが、定量、定性の両面から分析・コンサルティングを通じ継続的にサポートしてくれる。今後は、アジア市場を中心とした日本企業のグローバル展開をサポートする事業も展開していく予定だ。